15`06/26(金) -22:22- 先日、PC-9801「戦国秋葉原 信長伝」をクリアしました。 (ちなみに、「せんごく“あきばっぱら”のぶながでん」と読みます(^^;)
と言う事で、以前「ゴクドーくん漫遊記(▲)」の記事で使用するイヌボンの写真を撮影する為に起動した、「戦国秋葉原 信長伝」をクリアしました(^^; 当時は縁なく未プレイだったので、旧Project Egg時代に購入したものの積みゲーと化していたのですが、ようやく遊ぶ事が出来ました。 何度も遊ぼうかな、止めておこう、遊ぼうかな、止めておこう、を繰り返していて、この機を逃すと遊ばないままになりそうだったので、半ば無理矢理プレイしましたw さて、内容なんですが、自分はてっきり歴史SLGだとばかり思っていました。 ですが、簡単な内容説明でも書いた通り、実態はボードゲームでした。 歴史SLGでも、各種イベントは起こりますが、ボードゲーム寄りなのでマイナスイベントが多いです。 トラブルで引っ掻き回されて翻弄されるのを楽しむスタイル。 何よりも、SLGとして捉えた場合、各数値やシステムがシンプルすぎて、トラブルでもなければすぐ最大値に達して身動き出来なくなります。 そのシンプルさを補うのが、ルーレットやダイス、各種イベントなどのランダム性です。 発想としては面白く、多分類似の方向性を持ったゲームはないんじゃないかと思いますが、バランスは良くなかったですね。 まっとうな思考ルーチンを持たないAIが相手だから何とかなりましたが、「隠し城」と言う落城時に諸数値最大で城がもう一度復活する巻物がありまして、これの所為で何度落城させても国が取れませんでした(^^; この「隠し城」を切らさない財力を持ってしまえば、理論上永遠に国を守れてしまいます。 対人戦であったなら、条件が揃ったプレイヤーは無敵です。 もちろん、AIは馬鹿だから、何度も何度も落城させる内に「隠し城」が切れたか巻物使用回数の制限に引っ掛かったかで、何とか国を取る事は出来ましたが…… それから、ボードゲームなので複数人数での対人戦が面白いのでしょうが、歴史SLGの体なのでシステム的にプレイに時間が掛かります。 多分、4人対戦なんて始めたら、数日では終わらないでしょう(^^; なので、発想は面白いけれど、歴史SLGとしてもボードゲームとしても、半端な出来になっています。 ただ、もう1つ特徴があって、コンプティーク誌上で活躍されていた、秋葉原などの名物ライター陣のキャラクターです。 このゲームは、彼らのドタバタを楽しむキャラゲーでもあるので、当時のコンプティーク読者なら思い入れから補正が掛かるかも?(^^; 自分も今回、イヌボン繋がりで遊んだ訳ですしね(^∀^; と言う訳で、当時面白そうだなぁ、とは思ったものの、プレイしてみるとそれほど面白くはありませんでした(^Д^; 繰り返しになりますが、発想は良かったものの煮詰まっていない感じ。 それでも、イヌボンたちのキャラゲーとしての価値はある、かな? 歴史SLGやボードゲームとしてはおすすめ出来ないけれど、当時のコンプティークを懐かしく思える人なら、ネタとして一度遊んでみるのも良いかもねw
15`06/13(土) -22:23- 先日、PS「攻殻機動隊〜GHOST IN THE SHELL〜」をクリアしました。
今現在、メインで遊んでいるのはXbox 360「OBLIVION」なんですが、これがとにかく終わらない(^^; オープンワールドRPGは得てしてそう言うものだが、こいつは中でも特別長くて、同じスタッフが制作した「Fallout3(▲)」すらも凌駕する。 いやまぁ、メインクエストだけ進めればそうでもないんでしょうが、寄り道が楽しいんだから仕方ない(^∀^; 早くても、まだ数ヶ月は終わりそうにありません。 ただ、性格的に同じゲームだけを遊んでいると、面白くても飽きて来るし、新しいゲームを始めるわくわく感が恋しくなります(^Д^; そこで、短期間でクリア出来そうなゲームを、並行してプレイしてみたり。 んで、今回は「攻殻機動隊」ですが、最近TVでARISEを観て攻殻熱が再燃し、勢いで未読だった原作を読んで、その流れですでに所有済みで未プレイだった今作をチョイスした訳です。 さて、ゲーム内容ですが、フチコマ視点のFPS、ないしフチコマ後方からの視点のTPSアクション・シューティング。 バルカン攻撃と、最大6発同時発射のロックオンミサイル攻撃があり、特徴的なのは壁や天井に張り付ける事。 ただし、原作の様にワイヤーを利用してのターザン・アクションは出来ないので、常識的な挙動と言えます。 ゲームとしては良く出来ていて、初見では中々クリア出来ない程度に手強い難易度。 やり甲斐も感じられて、アクションゲームとしては佳作。 反面、単にフチコマでバトるだけのゲームなので、攻殻らしさが足りない(^^; 9課メンバーとして捜査したり、光学迷彩を駆使して潜入したり、電脳空間での攻防があったり…… そんな要素がないと、あんまり攻殻っぽさを感じられないですよね。 ただ、ミッション間に挟まれるムービーは良かったですよ。 押井版、SAC、ARISEとアニメ版攻殻はいくつかありますが、そのどれとも違うテイストです(例えば、フチコマの口がωになったりする(^^;)。 コンテを士郎せんせ自身が切っていたりするみたいだし、士郎版のアニメ攻殻と言えるんじゃないでしょうか。 キャストも、あえて押井版とは変えた様です。 素子が鶴ひろみさん、トグサが鈴置洋孝さんと言った具合で、結構合っていて違和感はありませんでした。 個人的には、バトーだけちょっとチャラすぎに見えましたけれど(^Д^; と言う事で、ゲームとしては充分面白いと思いますが、攻殻としては微妙。 それでも、今作の為に作成されたムービーは一見の価値あり、と言ったところでしょうか。 まぁ、攻殻としては微妙と言いながらも、おすすめするなら攻殻ファンにしかおすすめ出来ないんですけれどね(^^; 追記(▲) (ブログの方に頂いたコメント(▲))
15`06/04(木) -22:36- 今日は、「ゴクドーくん漫遊記」シリーズの感想です。 「ゴクドーくん漫遊記」とは、現在エッセイストとして活躍されている、中村うさぎさんのデビュー作となる小説です。 本編は、全13巻で完結済み。 他に、巻ごとに主人公を変えるスタイルの外伝が10巻あり、10巻はエピソードの上巻に当たるのですが、14年経った今も下巻は未発売…… 今回は、発売順ではなく、本編13巻を続けて読んだ後、外伝を10巻まで読みました。 ……あぁ、続きが読みてぇ(^∀^; さて、基本的な内容ですが、元はルーンワースと言う自由度の高いアクションRPGの紹介記事で、普通は選択しない様な極悪非道な選択をし続けるとどうなるのか、と言った企画でした。 その名も極道プレイで、そんな選択をするキャラとして極道くんは生まれました。 この記事を読んでいたので、あの極道くんが主人公の小説が出るのか、と思って買ったんですよね。 まぁ、あの極道くんだと宣伝されていた記憶はないので、当て推量でしたが(^^; 当時、うさぎさんはイボンヌ木村と言うペンネームでライターをしていて、自分はイヌボンの事は好きだったのですが、中村うさぎ=イヌボンとは知らなかったので、あくまでも極道くんの小説だからと言う理由で買いました。 もし、イヌボン=中村うさぎと知っていたら、そっちが購入動機になっていたかも知れません(^^; ちなみに、イヌボン=中村うさぎと知ったのは、数年前ネットで、です(^Д^; 言われてみれば、TVでお見かけする中村うさぎ像は、まんまイヌボンと一致するんですが、ゴクドーくんのイラスト担当である桐嶋たけるさんの描くうさぎ像は可愛らしくて、まったくイヌボンに結び付かなかったんですよね(失礼w)。 ……と、話がズレましたね(^^; で、そんな極道プレイな性格の主人公、ゴクドーくんが、己の欲望に任せて剣と魔法の世界で行き当たりばったりの大活劇を繰り広げる、ファンタジーコメディ小説です。 旅の道連れであるルーベットやジン、プリンスなども、一癖も二癖もある強烈なキャラクターで、うさぎさんの軽妙な文章もあって、勢いのある底抜けに楽しい物語になっています。 以前記事にした「フォーチュン・クエスト(▲)」と同じ様に、主人公(その限りではないが)の一人称で書かれています。 フォーチュンとの決定的な違いは、深沢さんは読者層である小中学生向けに言葉を選んで書いているのに対し、うさぎさんはそんな事考えずに素の自分の文章のまま(であろうと思われる)で書いているところですね(^^; フォーチュンでは知らない語彙は1つもなかったのに、ゴクドーくんには知らない語彙がてんこ盛りでしたw それはそれで勉強にもなる、と最初は思ったんですが、当時一度読んでいるのに今の自分に身に付いていないと言う事は、特に勉強にはならないと言う事かも知れません(爆) 読者層の事を思えば深沢さんのやり方が正解な気はしますが、正直文章としての面白さは、格段にうさぎさんの文章の方が面白いです。 フォーチュンとゴクドーくんを比べると、キャラクターは好みで分かれるでしょうが甲乙付け難い。 文章はゴクドーくんの方が面白く、世界観や設定、連続したシリーズものとしてのストーリィではフォーチュンの方が面白い、と思います。 それだけ、ゴクドーくんはうさぎさんの文章力が突出した魅力であり、だからこそ小説ではないエッセイも楽しく読めるんだと思います。 うさぎさん自身のキャラクターが、ゴクドーくんに負けず劣らずの強烈なものですしね(^Д^; ただ、今回読み返してみて思いましたが、面白い文章に+超個性的なキャラクターと素晴らしい発想に基づくストーリィが加わるので、エッセイよりも小説の方が好きだなぁ。 でも、近年唯一書いた小説「小説・朗読少女」はいまいちでした(^^; うさぎさんの作品としては例外的なほど、出て来るキャラクターが全て“良い人”だったんですよね。 だから全然はっちゃけていなくて、普通の児童文学みたいでした。 いや、それ自体は悪い事ではないのでしょうが、うさぎさんの作品はもっとハチャメチャでそれが魅力なので、誰も中村うさぎに児童文学なんて求めていないと思いますw 個人的には、ゴクドーくん外伝の後半や「家族狂」、「犬女」などのホラーが好きですね。 やっぱり、うさぎさんはどっかおかしいキャラクターを書くのがうまいですよ(^∀^; 本当、ゴクドーくん外伝の続き、書いて欲しいなぁ(´・ω・`) と言う事で、ゴクドーくんに限らず、うさぎさんの文章がとても魅力に溢れているので(好き嫌いは激しいかも知れませんw)、中村うさぎ作品全てがおすすめヽ(^∀^)ノ でも、軽く読めるエッセイよりも、魅力的なキャラクター、ストーリィ、世界観などが乗った小説の方が、よりおすすめです。 その中でも、デビュー作でもあり、全13巻とそこそこの長さがあり、一応本編だけならば完結済みの、「ゴクドーくん漫遊記」は入口として最適ではないでしょうか。 読んでみて、うさぎさんの文章を気に入ったなら、他の小説やエッセイも読んでみると言う事で。 ……まぁ、中古本じゃうさぎさんに印税1円も入らないけれど(爆) だから、「地獄に堕ちた亡者ども」の下巻と「さまよえるエロス」の下巻書いてよ(^∀^; それだけは絶対新刊で買うからさw (ブログの方に頂いたコメント(▲))
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